法律系専門職 西澤健二さん(36)の場合

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<プロフィール>
●名前:西澤健二さん(仮名)
●職業:法律系専門職
●年齢:36歳
●最終学歴:関東地方の公立大卒
●推定年収:600万円
●生息域:関東地方にある職場と自宅周辺(職住接近がポリシー)
●行動特性:人は好きだけど無駄な時間がとにかく嫌い。飲み会も二次会には行かない
●好物:辺境旅行、カメラ、靴、時計
●好異性:自分の世界があり、何かに一生懸命に取り組んでいる女性

恋の駆け引きを楽しめない、若き創業社長

関東地方にある繁華街に来ています。九州料理の飲食店で会ってくれたのは、法律系専門職の西澤健二さん(仮名、36歳)。この店から歩けるところに西澤さんの事務所があります。西澤さんは大手メーカーに勤務したのちに法律系の国家資格を取得して独立し、現在は社員も雇っているのです。若き「創業社長」ですね!

「そんなカッコいいものではありません。会社員だった頃にリーマン・ショック東日本大震災があり、私が勤めていた会社でも派遣切りやボーナスカットがありました。会社の先行きに不安を感じていた頃、ある経営者の方から『独立するなら顧問契約をするよ』と声をかけてもらい、思い切って会社を辞めたのが実情です」

ダブルのスーツが良く似合う西澤さん。謙遜しつつも、その全身からはやる気と自信がみなぎっています。自分の給料は抑えて、人材確保や事務所拡大にお金を使っているそうです。

人混みが苦手だという西澤さんは会社員時代から「職住接近」がこだわり。時間と体力を浪費したくないという理由から満員電車を避けています。現在も事務所から自転車で10分のところにあるマンションで一人暮らしです。朝は7時半頃に起床し、高機能レンジ「ビストロ」で鮭を焼いたりして朝食を済ませます。

時短家電の力を借りつつ、経営に没頭する毎日

「今はとにかく時間が欲しいので、自炊はほとんどビストロ任せです。食材を切って入れるだけで、肉じゃがでもバーニャカウダでも作ってくれます。食器洗浄機、ルンバ、乾燥機付の洗濯乾燥機も必須ですね。乾燥機付の洗濯機を買う前は、下着の洗濯が間に合わずに、海水パンツを着ることもありましたが、時短家電を揃えてからは仕事と人間らしい生活の両立が無理なくできるようになりました(笑)」

出勤した後は、業務に関連する役所を訪問したり、顧客との打ち合わせをしたりで飛び回っています。事務作業のほとんどは社員さんたちがやってくれているそうです。

「私がたまに事務をすると間違えてしまったりします。優秀な社員が長く働いてくれることはとても大事です。昼食を事務所近くのお店で社員にご馳走することもあります。社員の困り事や悩み事を聞いて、皆が働きやすい職場にしていきたいからです。お客様を大切にするのはもちろんですが、それと同じくらい社員が大事だと思っています」

仕事で多くのベテラン経営者に接している西澤さん。そこで得た学びを自分の会社経営にも生かしているのですね。近い将来に大成功しそうな予感がしますが、婚活をする暇がないほど働いているのでしょうか。

「いえ。たいていは20時までには業務を終えています。でも、一人で事務所に残って、雑誌やネット媒体向けの記事を執筆することも少なくありません」

専門知識を生かした記事を発信することが事務所の宣伝にもつながるからです。経営者はいろいろやらなくてはいけないのですね……。

「今日もこのインタビューが終わった後は事務所に戻ります。こんな生活をしていると、ふとした瞬間に寂しいと思うことはありますね。私は知床などを一人で旅することが趣味なのですが、キレイな景色を見たときに『誰かと共有したい』と感じるようになりました。自己完結していた20代とは違います」

仕事とは対照的な恋愛へのモチベーション

2年前、西澤さんの気持ちの変化を察したのか、大学時代の先輩がある女性を紹介してくれました。西澤さんより1歳年上の会社員です。

西澤さんは「特に断る理由はないので」と交際。しかし、早く結婚して子作りをしたい彼女と、独立したばかりで余裕がなかった西澤さんとは温度差が大きかったようです。1年弱で別れてしまいました。

西澤さん、忙しさだけではなく、恋愛のテンションが低かったのも問題ではないでしょうか。彼女がすごく好みの容姿だったら、もっと積極的になれたのでは?

「いえ。私は容姿よりも話が合うことが大事です。相手もそうでしょうけど、生理的に無理でなければ問題ありません。私も仕事に打ち込んでいるので、何かを実現しようと思って生きている人に惹かれます。その対象は料理でもスポーツでも構いません。だから、専業主婦になってもらっても大丈夫です。あと、愛嬌がある人が好きです」

そんな西澤さんにも独特の愛嬌があります。周囲にいる人が「放ってはおけない」と感じる何かがあるのです。1年ほど前は、仕事仲間が7歳年下の女性を紹介してくれました。

「10人ぐらいでの飲み会をセッティングしてくれました。そのうちの一人を僕に引き合わせるのが主目的の飲み会です。ありがたくLINE交換をして、渋谷のビストロで食事をしてからバーにも行きました。残念ながら、盛り上がりに欠けるデートになってしまいました……。日を改めて今度は水族館にも行きましたが、やはり会話が弾みませんでした。その後は疎遠になっています」

相変わらずテンション低めの西澤さん。さきほど会社経営について語っているときとは別人のようです。異性と何気ない会話をしながら少しずつ親しくなっていくプロセスを楽しむタイプではないのですね。

仕事・趣味人間に向いている婚活手段とは?

婚活パーティーに参加したこともありますが、たくさんの女性に同じような自己紹介をしなければならないのが苦痛でした。交際相手と長電話するのも苦手です。お金と時間を無駄にしていると感じてしまいます」

一方で、同じ業界にいる専門職の友人知人はほとんどが結婚しています。親しくしている先輩には妻との間に2人の子どもがいて、週末にその子たちのスポーツ指導をするのが「生きがい」と公言しているそうです。

それをよく聞かされている西澤さんは「自分には守るべきものがあるのか」と自問しつつも、すべての時間を自分と会社のために使える自由を失いたくないと感じてしまいます。

「いい歳なのだから優先順位をちゃんとつけて考えなければならないのですが、考えるほどに面倒くさくなって、『しばらく結婚はしなくてもいいや』という方向に傾いてしまいます。でも、落ち着いた家庭が欲しいという気持ちもあります。こんな私はお見合い結婚でもいいのかもしれません」

恋愛をしている時間はないし、恋の駆け引きを楽しいと思ったことはないと断言する西澤さん。仕事にも趣味にも打ち込んでいる独身男性には彼のようなタイプが少なくないと僕は思います。そういう男性は、西澤さん自身も指摘しているように「お見合い」をしてみるのもいいかもしれません。

僕が西澤さんにお勧めしたいのは、半年なら半年と婚活期間を区切り、その期間だけは例えば土日のすべてを投入すること。そして、自分が選ぶだけではなく、素敵な女性から選ばれる努力をすること。

相性の良い相手と結ばれたら、むしろ「より自由になった」と感じるものです。仕事にはますます集中できるようになるかもしれません。仕事熱心で愛嬌もある西澤さんには、しっかり者で愛情深い女性が合っている気がします。

今回の独身くん 婚活フィールド×理想の女性パターン

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大宮 冬洋(おおみや とうよう)フリーライター

1976年埼玉県所沢市生まれ、東京都東村山市育ち。男三人兄弟の真ん中。一橋大学法学部を卒業後、ファーストリテイリング(ユニクロ)に入社して1年後に退社。編集プロダクションを経て、2002年よりフリーライターになる。
高校(武蔵境)・予備校(吉祥寺)・大学(国立)を中央線沿線で過ごし、独立後の通算8年間は中央線臭が最も濃いといわれる西荻窪で一人暮らし。新旧の個人商店が集まる町に居心地の良さを感じていた。今でも月に一度は西荻に「里帰り」している。
2012年、再婚を機に愛知県蒲郡市に移住。昭和感が濃厚な黄昏の町に親しみを覚えている。平日の半分ほどは東京・門前仲町に滞在し、東京原住民カルチャーを体験中。
「お見合いおじさん」としての悪戦苦闘の日々は、ヤフーニュース個人の連載「中年の星屑たち」で公開中。
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