IT企業のプログラマー 武田さん(32)の場合

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<プロフィール>
●名前:武田和也さん(仮名)
●職業:IT企業のプログラマー(正社員)
●年齢:32歳
●最終学歴:都内の有名大学中退
●推定年収:480万円
●生息域:東京西部地域のスポーツジム、銭湯、居酒屋、焼き鳥屋
●行動特性:いい加減のように見えて実は頑固でストイック。ジム通いも続けている
●好物:野球観戦、ギター演奏
●好異性:タレントの紗栄子のように細くてキレイな外見の女性

ITエンジニアに訪れた予測不能の恋

新宿駅南口にある商業施設に来ています。ここ数年の再開発で、丸ビル周辺みたいな様子になっていて驚きました。僕にとっての新宿はいい意味で雑多で昭和な街なのですが、すっかり小奇麗になってしまいましたね。東京の変化は激しいな……。

約束の時間通りに待ち合わせ場所にやって来てくれたのは、都内のIT企業で働く武田和也さん(仮名、32歳)です。筋肉質な体格ですが、親しみやすい優しげな雰囲気を漂わせています。

大学を中退してしまった理由ですか? ずっと音楽をやっていたし、だらしない性格だったので大学に行かなくなってしまったんです」

和也さんは飄々とした口調で経歴を話してくれます。紹介者によれば、彼がかつて活動していたバンドはメジャーのバンドと対バン(共演)するほど実力があったのだそうです。音楽に夢中になるのも無理はないですね。

一方ではWEBサイト制作にも興味があり、個人でも取り組んでいたという和也さん。音楽活動に一区切りをつけた20代半ばにはアルバイトとしてIT企業に入社。プログラマーとしての力をつけながら2度の転職を経て、現在の会社に正社員として入りました。将来的には独立し、フリーのプログラマーとして活躍したいそうです。野心もある男性なのですね。

若い人が多い職場にありがちな社内恋愛は…?

都内で一人暮らしをしている和也さんの朝はちょっと遅めです。8時に起床し、コンビニパンなどで朝食を済ませ、定時の10時までには出社しています。お昼は会社に来てくれる弁当屋さんに注文することが多いそうです。20時頃には仕事が終わって帰宅。週末に作り置きしておいたおかずで夕食をとっています。

「鳥のささみと野菜の炒め物、ブロッコリーなどが多いです。何もしないと太ってしまうので、平日もジムに行くことがあります」

前に勤めていた会社は終電まで働くことが当たり前でした。転職してからは、仕事と生活のバランスが良くなったようです。恋愛や結婚にも良いタイミングではないでしょうか。聞けば、和也さんが所属する会社は男女比率が約半々。管理職の他は20代30代が中心で、社内恋愛も少なくありません

実は和也さんには今年の春から付き合っている女性がいます。といっても同僚ではなく、なんと酒場で知り合って、その日に意気投合してしまったというのです。

「昔のバイト仲間で、チャラチャラしている男がいるんです(笑)。そいつが体験済みの横丁は飲み屋がゴチャゴチャと集まっていて、客同士が仲良くなることで有名。最近は『ナンパ禁止』の貼り紙をしている店もあるそうです。面白そうなので、彼と一緒に行ってみました」

酒場で意気投合した女性からのアプローチ

男友だちとお酒を飲むことも大好きな和也さん。横丁にて2人で大いに飲んでいたところ、同じように酔っぱらった女性2人組が話しかけて来ました。そのうちの1人が現在の彼女の美緒さん(仮名、29歳)。今夜はすでに4軒目だという2人組。酒飲み同士が意気投合した瞬間です。

「正直言って、何を話したのかはまったく覚えていません。とにかく楽しく飲んだことだけは記憶にあります」

しかし、美緒さんとはそれだけでは終わりませんでした。彼女はLINEを通じて「また飲みに行こう」と和也さんに積極的に連絡を取ったのでした。

「最初はあまり気が向きませんでした。でも、LINEを送ると必ず返事が来るし、誘ったらすぐにのってきてくれる。いつも僕任せではなく、『次は私が幹事をします』と飲みの計画をしてくれたり。僕のことが好きなんだろうな、ありがたいな、とは思いました」

 低調な滑り出しの和也さん。美緒さんが本気だとしたら、かなりハイリスクハイリターンな戦法を選んでいます。下手をすると恋人ではなく「都合がいい関係」になってしまいかねないからです。

しかし、美緒さんは果敢な行動に出ました。和也さんとデートし始めて1ヶ月後には、「私のこと、どう思っているの?」とストレートに聞いたのです。

「ちゃんとつき合うつもりはなかったのですが、その場しのぎで『じゃあ付き合いますか』と返事をしてしまいました」

それから半年が経過した今、和也さんは美緒さんをどんどん好きになっているとのこと。おちゃらけてだらしないところもある性格が似ていること、そしてお互いに気を遣い合える関係が気に入っているそうです。

「都合のいい女」で終わらせないために

「飲みに行っても、会計を当たり前のようには僕に任せません。ちょっとやりすぎなぐらいお金を出そうとしてくれます。どんなお店に連れて行っても『おいしい』と喜んでくれるのもいいですね」

2人のエピソードには、なかなか恋愛を始めることができない女性読者にとって参考になるポイントが3つ含まれています。余計なことかもしれませんが、簡単に解説させてください。

1つ目は、直感的に「好き!」と判断した相手には駆け引きなどをせずにぶつかっていくこと。あれこれ考え過ぎて、プライドも邪魔をして、つい足踏みしてしまう人とは真逆です。美緒さんの突破力は若さだけでは片づけられない何かがあります

2つ目のポイントは、相手の男性が盛り上がりつつある段階(最初のデートから1カ月程度)で「付き合う気がないならばもう会わない」と通告すること。不意打ちであればあるほど効きます。もちろん、「じゃあサヨウナラ」と言われる可能性もありますが、いずれにしても不毛な関係が長引かずに済むでしょう。

そして3つ目。現代の20代30代の男性の大多数は共働き志向です。基本的に受け身で「ご馳走されるのが当然」な女性はパートナーとしては忌避されます。だからと言って、あまりに女性主導だと「男性として立ててもらっていない」と感じてしまいがちです。この点でも美緒さんの振る舞いは正解だと言えるでしょう。

 順調にお付き合いをしている2人。和也さんは結婚も視野に入れているのでしょうか。 「去年から周りのアラサーがどんどん結婚しているので、結婚を急に考えるようになりました。でも、僕たちは出会い方がだらしなかったので、少なくとも1年は付き合ってから結婚を考えたいです。ちょうど1年後に僕が住んでいる賃貸マンションが更新になるので、そのときに引っ越しや結婚ができるかを見据えて付き合っていきたいと思います」

今はお互いの友だちに会い始めているところだという和也さん。結婚する前には、お互いの家族にもちゃんと会ってからにしたいとのこと。意外と慎重派なんですね。

一人暮らしで寂しいと思ったことはないし、男友だちと銭湯に行ったり焼き鳥屋で飲んだりしているのが好きなんです。2年ぶりの彼女だし、それまでも(恋人関係が)長続きすることはなかったので、今後も不安はあります。ちゃんと付き合っていけるかな……」

和也さんは優しそうに見えて実はマイペースかつ真面目な男性です。野心を抱えつつ心配性なところもあります。彼に寄り添いつつ、依存はせず、感謝の心と明るさを持ち合わせている美緒さんはぴったりのパートナーではないでしょうか。和也さん、その手を離しちゃいけませんよ!

今回の独身くん 婚活フィールド×理想の女性パターン

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大宮 冬洋(おおみや とうよう)フリーライター

1976年埼玉県所沢市生まれ、東京都東村山市育ち。男三人兄弟の真ん中。一橋大学法学部を卒業後、ファーストリテイリング(ユニクロ)に入社して1年後に退社。編集プロダクションを経て、2002年よりフリーライターになる。
高校(武蔵境)・予備校(吉祥寺)・大学(国立)を中央線沿線で過ごし、独立後の通算8年間は中央線臭が最も濃いといわれる西荻窪で一人暮らし。新旧の個人商店が集まる町に居心地の良さを感じていた。今でも月に一度は西荻に「里帰り」している。
2012年、再婚を機に愛知県蒲郡市に移住。昭和感が濃厚な黄昏の町に親しみを覚えている。平日の半分ほどは東京・門前仲町に滞在し、東京原住民カルチャーを体験中。
「お見合いおじさん」としての悪戦苦闘の日々は、ヤフーニュース個人の連載「中年の星屑たち」で公開中。
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