関東地方の地方公務員 奥田さん(39)の場合

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<プロフィール>
●名前:奥田純一さん(仮名)
●職業:関東地方の地方公務員
●年齢:39歳
●最終学歴:首都圏の国立大学卒
●推定年収:700万円
●生息域:神宮球場、東横線沿いの居酒屋
●行動特性:朝晩2回ずつ実家に顔を出して両親の安否確認をする親孝行息子
●好物:楽器演奏、ヤクルトスワローズ
●好異性:キビキビと行動できる女性

婚活女子必見の好物件!高学歴の公務員が結婚できないワケ。

地方自治体に勤務する公務員。39歳。未婚。一人暮らし。趣味は楽器演奏。仕事には大変前向きで来年には係長に昇進する予定。しかも高学歴で安定収入。婚活市場に出たら大人気になりそうな男性、奥田純一さん(仮名)と会っています。「面倒臭い性格」を自認する純一さんですが、インタビューにはきさくに応じてくれました。同年代の男性同士という気楽さもあるのかもしれません。都内のアジア料理店で食事をご一緒しながら、あれこれとお話を聞くことにしました。

3年前から一人暮らしをしています。といっても、両親が住むマンションと同じ棟の別フロアの部屋です。両親は高齢でともに病気がちなので、朝晩の安否確認は欠かせません。出勤する前と帰って来たときに実家に顔を出しています。ああ、親の話をすると気持ちが暗くなっちゃうな…」

とは言いながら、爽やかに話し続けてくれる純一さん。さまざまな業務を経験する地方公務員の第一線に立ち続けて、社会人力が大いに高まっているのでしょう。純一さん自身、一人暮らしを始めてからは両親を客観的に見られるようになったと認めます。

「僕の両親は夫婦仲があまり良くなく、家庭を築くことに良いイメージは持てませんでした。でも、世の中には仲の良い家庭もたくさんあるはずです。そう思えるようになると、恋愛や結婚がとてもリアルに感じられてきました」

そんな純一さんは規則正しい毎日を過ごしています。毎朝5時に起床。朝風呂に入って昨日の疲れを落とし、グラノーラなどで朝食をとるのが日課です。7時に家を出て、実家の様子を見てから通勤電車に乗ります。8時前には自治体の本庁舎に入り、上司、後輩たちと仕事を始めます。

仕事は順風満帆。次のミッションは結婚すること

地方自治体といっても、首都圏にある巨大組織です。数千人の職員を抱えています。大企業並みですね。仕事の大変さは部署ごとにまったく異なるそうです。

「10年ほど前は、立ち上げたばかりの部署に所属していました。そのときは毎晩11時頃まで働いていて、帰宅すると日付が変わっていたり。過酷でした」

現在は遅くても夜7時には職場を出られるそうです。主任として、後輩の面倒を見ることにもやりがいを感じています。

「裏方仕事というかマネージャー業務は大好きです。おかげさまで花形部署にいることもできています。まだまだ課題はありますが、職業人として確立し、余裕ができました。親しい上司からは面談で『君の今年の課題は仕事じゃない。結婚だ』なんて言われています」

先述したように、両親とほどよい距離感を保てるようになった純一さん。仕事にも自信が深まりつつあるいま、久しぶりに恋愛や結婚に気持ちが向いているのです。それまではどう過ごしていたのでしょうか。

純一さんは、20代半ばから30代半ばまでの約10年間は「仕事を言い訳にして恋愛から逃げていた」と告白します。そのきっかけは社会人になった直後の失恋です。

「同じ職場にいた2歳年上の先輩女性をすごく好きになったのです。気持ちを伝えたのですが『あなたのことをそういう目では見られない』と振られてしまいました。それですっかり自信がなくなって、女性との関係に慎重になったのだと思います。トラウマですね」

職場の後輩と4年以上続いた「同僚以上恋人未満」の関係

僕も同じ男性なので純一さんの気持ちは少しわかります。真剣な片想いだったのでしょう。先輩女性の断り方もちょっと残酷だったのかもしれません。でも、「トラウマ」という言葉は大げさすぎますよ。一度や二度の失恋でめげてはいけません。親孝行で穏やかで働き者の純一さんに心惹かれる女性も少なくないはずです。

実際、20代半ばには後輩の女性と仲良くなり、2人で飲みに行くこともありました。しかし、恋人関係にはならないまま4年以上もデートを続けたそうです。

「一度だけ『じゃあ、付き合おうか』という話になった記憶があります。でも、お互いに踏み込めずにウヤムヤになってしまいました。僕は面倒臭い性格なので、何か1つでも引っかかるところがあるとダメなんです」

ヤクルトスワローズの大ファンである純一さん。彼女は他球団のファンであり、その球団のホームグラウンドに年5回も純一さんを連れて行ったとのこと。神宮球場でのデートはたったの1回だけ。純一さんはデートコースなどを強く主張することはせず、基本的には受け身でした。でも、次第に「彼女に何でも合わせている自分が嫌」になって来たそうです。

純一さんは「キビキビと決断して行動ができる女性」が好きなのです。そんな女性にリードしてほしいと思っていました。ただし、その決断の中には純一さんの嗜好や希望も十分に配慮してくれなくちゃ困ります。コドモみたいなことを言っているなあ。

今では純一さんも反省しています。仕事以外でも人と会う機会を増やし、恋愛や結婚に向かって進もうとしているのです。なお、自治体の同期入庁の男性は純一さん以外全員が結婚しています。そのうち半数は職場結婚ですが、友人知人から「紹介」された女性と結婚するケースも少なくありません。やはり地方公務員は婚活市場で人気なのです。

恋愛に活かせない…仕事で培ったコミュニケーション能力

有望株の純一さんを放っておかないのは職場の上司だけではありません。趣味で通っている英会話教室のクラスメイト、両親がお世話になっている病院の事務員などが純一さんに30代女性を紹介してくれているとのこと。なお、純一さんは「子どもを持つことにもチャレンジしたい」という理由で、基本的には年下女性との出会いを希望しています。周りはその意図もくんで次々に女性を紹介しているのです。とてもありがたい状況ですね。

「病院の人に紹介してもらった女性はホワッと大らかな感じの人で、『この人だったら結婚してもいいかも』と思えました。専業主婦希望というのは意外ですが、僕のほうはそれで構いません。でも、最初のデートでうまく話が続かなくて、2回目以降は誘ってもはぐらかされています」

会話には相性があるので、純一さんだけが責任を感じる必要はありません。彼のように「面倒臭い性格」を自認する男性に向いているのは、「竹を割ったようにさっぱりした性格」の女性なのだと思います。

もちろん、純一さんも努力が必要です。職場では後輩一人ひとりの性質と能力をちゃんと見てバックアップしてあげているのだから、恋愛相手候補の女性とのコミュニケーションにもそれを生かしたらどうでしょうか。すなわち、相手を個人としてちゃんと見つめて、何を求めているのかを考えて行動するのです。例えば、デートする飲食店を選ぶときも、その女性の顔を思い浮かべて、喜んでもらえそうなお店を予約しましょう。当日、さりげなくそれを話題にすれば、相手としては嬉しいと思いますし、会話も弾みやすくなります。「個として相手を見る」こと。それを忘れないでください。僕も気を付けます。

今回の独身くん 婚活フィールド×理想の女性パターン

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大宮 冬洋(おおみや とうよう)フリーライター

1976年埼玉県所沢市生まれ、東京都東村山市育ち。男三人兄弟の真ん中。一橋大学法学部を卒業後、ファーストリテイリング(ユニクロ)に入社して1年後に退社。編集プロダクションを経て、2002年よりフリーライターになる。
高校(武蔵境)・予備校(吉祥寺)・大学(国立)を中央線沿線で過ごし、独立後の通算8年間は中央線臭が最も濃いといわれる西荻窪で一人暮らし。新旧の個人商店が集まる町に居心地の良さを感じていた。今でも月に一度は西荻に「里帰り」している。
2012年、再婚を機に愛知県蒲郡市に移住。昭和感が濃厚な黄昏の町に親しみを覚えている。平日の半分ほどは東京・門前仲町に滞在し、東京原住民カルチャーを体験中。
「お見合いおじさん」としての悪戦苦闘の日々は、ヤフーニュース個人の連載「中年の星屑たち」で公開中。
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