大手メーカー営業職 林さん(27)の場合

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<プロフィール>
●名前:林雅也さん(仮名)
●職業:大手メーカーの販売子会社の正社員
●年齢:27歳
●最終学歴:都内の有名私立大学(早慶上智レベル)
●推定年収:450万円以上
●生息域:都内の居酒屋(日本酒がおいしい店ならどこでも出没)
●行動特性:社交性が高く、週3ペースで飲み会に出かける
●好物:映画、YouTube、日本酒、ラーメン
●好異性:大人っぽい外見で明るくサバサバしている女性。自分の意見がある女性

男性の貯金額と結婚願望は相関しているか?

春先の水曜日。夜8時半に東京・新橋の喫茶店で待っていると、ご機嫌モードの若い男性が現れました。本日のインタビュー先である林雅也さん(仮名、27歳)です。大手メーカーの販売子会社で忙しく働いている林さんの息抜きは飲み会です。日本酒が大好きなので、都内の良き居酒屋をいくつも知っており、週3ペースで飲み歩いています。定時退社日だという今日もインタビュー前に1軒寄って来たそうです。

「飲み代のせいなのかお金はまったく貯まりません。給料から毎月天引きされている積立貯蓄だけです。30代前半のうちには結婚したいけれど、今の貯金額ではとても無理ですね」

と言いながら、深刻な様子はまったく見えない林さん。ニコニコしていて話しやすい雰囲気を漂わせています。女性からモテそうです。恋人の有無などは後ほど確認することにして、まずは林さんの日常生活を聞いておきましょう。

林さんは首都圏にある実家で両親と弟と暮らしています。会社までの通勤は約1時間。独身の会社員にしてはやや長い通勤時間ですね。林さんによれば、実家から会社までの通勤が2時間以内の場合は、一人暮らしをしても住宅補助が出ないのだそうです。無理に一人暮らしをすると大事な「飲み代」がなくなってしまいますね。

「うちの会社は8時出社なので、僕は6時には起きています。眠いですよ。スマホのアラームを5分おきに4つかけないと起きられません」

職場と取引先は、男性ばかりで出会いなし

林さんの部署は業務用製品を扱っています。いわゆるBtoBの法人営業ですね。最先端の製品と同時に、運用システムも一緒に開発して売り込んでいます。林さんの役割は販売のパートナー企業との連携です。

「1日に問い合わせのメールなどが100通ぐらい来ます。それを1通ずつ確認して、見積書などを作るだけでも大変です。午後は、僕が担当しているパートナー企業に出向いて打ち合わせをすることが多いですね。新商品の展示会の案内を持って行ったりします」

パートナー企業には商品ごとに担当者がいて、林さんは80人ぐらいを1人でカバーしなければなりません。相手の名前を覚えるだけでも一苦労だと林さん。しかし、林さんには「飲みニケーション」という強力な武器があります。最近、林さんの働く会社ではグループ全体で残業を減らす傾向にあり、夜8時にはほぼ強制的に退社。林さんが飲む時間が増えているのです。

パートナー企業の社員の方に誘ってもらうことも多いですね。たいてい参加しています。割り勘だったり、どちらかがご馳走したり、いろいろですよ。ビジネスパートナーなので対等な関係です」

ただし、仕事の場はほぼ男性のみ。社内や取引先との恋愛は起きにくい環境です。ちなみに林さんの部署には130人ほどの社員がいて、9割は男性。若手は少なくて、40代後半以降がたくさんいます。合コンもセッティングしにくいですね。

このような職場環境にいる男性は、気がつくと独身のまま30代40代に突入していることが少なくありません。そもそも恋愛や結婚に関する話題が出なかったりします。

持つべきものは同級生の人脈

人懐こくてフットワークの軽い林さんは会社以外の人脈で合コンをしているため問題はありません。今年の初めから交際している彼女との出会いは、高校時代の部活仲間が企画してくれた合コンです。といっても、その仲間は参加しませんでした。

「彼はすごいですよ。男女それぞれ80人ぐらいをLINEでグループにしていて、頻繁に合コンをセッティングしているんです。自分は参加せず、日程と参加人数だけを決めてお店に連絡しています。僕は通算で3回ぐらい、その合コンに参加しました」

筆者の周辺でも、LINEやフェイスブックを使って気楽にグループを作り、飲み会などを企画して楽しんでいる人を見かけます。電話とメールだけだった時代よりも連絡が取りやすくなり、集まりやすくなったことは確かです。

ただし、グループに入っても集まりに参加しなければ意味がなく、次第に顔を出しにくくなりますよね。自分が気軽に参加したくなるグループを見つけ、場合によっては幹事役も引き受けるような主体性を持つことが大事な気がします。

林さんの話に戻りましょう。合コンで会った彼女を仮に友美さんとします。どんな流れで友美さんと付き合うことになったのでしょうか。

「合コンがあったのは去年です。去年は仕事がすごく忙しかったので遊ぶ余裕があまりありませんでした。一応、彼女もいたので、友美さんとはたまにLINEする程度でした。クリスマスの直前でお互いが暇だとわかり、クリスマスイブに日本酒の店に行ったんです。で、年明けから付き合い始めました」

ん? 他に彼女がいたのですね。ちゃんと別れたのでしょうか。

「去年の10月末に別れました。僕と同い年で、システムエンジニアをしています。いつかは結婚したいと思っていましたが、彼女はすぐにでも結婚したくて温度差がありました。『女性には出産のリミットがある』といった話を何度もされ、責任を感じてうまくいかなくなりました」

Line合コンで出会ったロジカル彼女

現在の彼女である友美さんも同い年ですが、今のところは結婚の話は出ず、お互いに仕事と遊びに邁進しています。林さんによれば、友美さんは「男っぽい性格」の持ち主。成果主義で知られる企業でトップセールスとして活躍しているそうです。

「判断のスピードが速くて、話し方もロジカルです。僕がちょっとあいまいなことを言うと、『なんで? どういうこと?』と詰められます(笑)。自分の意見もちゃんとある。僕は優柔不断な人間なので尊敬しています

友美さんは頼りがいのある女性のようです。都心の高級賃貸マンションで一人暮らしをしていて、料理も上手。土日に林さんが遊びに行くと、「めっちゃうまい」料理をいろいろ作ってくれるそうです。林さん、幸せ者ですね!

「定時退社日の水曜日は彼女の家に泊りに行くこともあります。一緒にDVDを観たりしていますよ」

貯金が少なくて仕事も落ち着いていないので、結婚はしばらく考えられないという林さん。でも、しっかり者で料理上手の友美さんは離さないほうがいいと思います。彼女が結婚したくなったときが林さんの「結婚適齢期」なのかもしれません。

あとがき(婚活女子・編集担当)

男性にとっても結婚は一大事。家族を養う責任感がある人ほど、経済的なプレシャーを感じて簡単にはプロポーズできないのでしょう。林さんの場合、結婚にまだ本気になれないから、給料が飲み代に消えている気がします。逆説的ですが、現彼女さんには、最低週1回は飲み会を自宅で晩酌に切り替えるなどして、一緒に結婚資金を貯蓄する作戦に出ることをお勧めいたします。

そんな結婚願望が高いと言えない林さんですが、学べることがあります。それは社交性の高さ。出会いすらない場合、まず見直したいのが社外人脈。社会人経験も5年経ち、ふと気が付くと自分の付き合いの狭さに驚いたりします。周りにおせっかい焼きの友達はいませんか。たまには同級生と集まって情報交換から始めてみてはいかがでしょう?

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大宮 冬洋(おおみや とうよう)フリーライター

1976年埼玉県所沢市生まれ、東京都東村山市育ち。男三人兄弟の真ん中。一橋大学法学部を卒業後、ファーストリテイリング(ユニクロ)に入社して1年後に退社。編集プロダクションを経て、2002年よりフリーライターになる。
高校(武蔵境)・予備校(吉祥寺)・大学(国立)を中央線沿線で過ごし、独立後の通算8年間は中央線臭が最も濃いといわれる西荻窪で一人暮らし。新旧の個人商店が集まる町に居心地の良さを感じていた。今でも月に一度は西荻に「里帰り」している。
2012年、再婚を機に愛知県蒲郡市に移住。昭和感が濃厚な黄昏の町に親しみを覚えている。平日の半分ほどは東京・門前仲町に滞在し、東京原住民カルチャーを体験中。
「お見合いおじさん」としての悪戦苦闘の日々は、ヤフーニュース個人の連載「中年の星屑たち」で公開中。
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