弁護士 本田さん(38)の場合

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<プロフィール>
●名前:本田信彦さん(仮名)
●職業:弁護士
●年齢:38歳
●最終学歴:有名私立大卒(早慶上智レベル)
●推定年収:1500万円
●生息域:銀座、六本木
●行動特性:週5で飲みに行くほど社交好き
●好物:ゴルフ、スキー、スノボ、スキューバダイビング、カメラ、料理
●好異性:美しくて背が高くて自立心の強い女性

1カ月で35回もの飲み会をこなした時期も

指定された喫茶店で待っていると、シャツ姿のスマートな男性が手ぶらでやって来ました。

「はじめまして。あ、名刺を事務所に置いて来てしまいました。あとでメールをお送りしますね」

今回登場してくれるのは、都心で弁護士事務所を経営する本田信彦さん(仮名、38歳)。初対面から気さくで精力的な印象を受ける男性です。自宅マンションから事務所まで徒歩10分、裁判所も自転車で行けるとのこと。都会派の弁護士さんですね。

「毎朝9時前に出勤して、業務をこなし、事務所を出るのは19時ぐらいです。週5ぐらいで飲みに行きます。同業者や友人、呼ばれた会合などで飲むことが多いですね」

本田さんは数十人規模の会合を自ら企画する一方で、他の人からのお誘いにも気軽に応じています。忘年会だけでひと月に35件も参加した年もあるそうです。この週末も「ダブルヘッダー」ならぬ「トリプルヘッダー」だったとのことでした。タフですね……。ただし、様々な飲み会に顔を出すのは遊び目的だけではありません。営業活動も兼ねているのです。

「幅広い業務を担当することから、あえて専門分野は設けていません。かつてのボスからは、『何かあったら本田さんに頼ろうという人が500人いたら食っていける』と教わりました。といっても、無理に売り込むわけではありません。一緒に楽しく飲んで顔と名前を覚えてもらうことが大事。顧問先の会社が経営する飲食店にも定期的に飲みに行き、フェイスブックに載せたりもしています」

スタイルが良くて社交的でエネルギッシュに稼いでいる弁護士の本田さん。モテないはずはありませんね。結婚願望もあり、数年前には人生で最も結婚に近づいた時期があったと振り返ります。

3回に1回は食事代を出してくれた、広末涼子似の元彼女

「合コンで知り合った3歳年上の女性と1年半付き合っていました。そろそろプロポーズしようと思っていた頃、ささいなことで言い合いになって別れてしまったんです」

女優の広末涼子に似ている美人で、外資系金融機関で働いていた潤子さん(仮名)です。自立した女性が好きだという本田さんは、当時は大手弁護士事務所に所属していた自分と同じぐらい稼いでいる潤子さんを心強く思っていました。

「20代後半まで司法試験の受験生だった僕と違って、彼女は社会人歴も長くていろいろなことをよく知っていました。英語も堪能。わきまえのある人で、デートをしても3回に1回ぐらいは『私が出すね』と言ってくれる。精神的にも経済的にも楽だったし、社会人として尊敬していました」

社会人として尊敬していた――。素敵な思い出ですね。余談になりますが、エリート男性が幸せな結婚をつかむためのキーワードは、相手の女性に対する「尊敬」だと僕は思っています。エリート男性はその高いステータスや能力で年下女性などから尊敬され、その嬉しさと誇りを原動力にして結婚に至ることが少なくありません。

しかし、人生は長期戦かつ総力戦なので、学力や業務遂行力、お金を稼ぐ力などだけで幸せになることはできないのです。2人で支え合って長く暮らすのであれば、お互いを補完して高め合えるパートナーを選ぶ必要があります。その際に、相手に対する尊敬の念は欠かせません。

女性を本当の意味で尊敬できる男性は素直になります。傲慢さや意固地さは感じられません。ちゃんと自分は持っているけれど、女性の意見も聞いてときには従うこともできます。そういう男性は会話をしていても楽しいし、何より可愛げがありますよね。2人でオリジナルの家庭を楽しく作っていく余地と柔軟性を感じます。

つまり、男性が女性を選ぶときは「尊敬できるか」、女性が男性を選ぶときは「可愛げがあるか」を基準にすると良いと僕は思います。

転職と結婚は同時に進行できません

本田さんの話に戻りましょう。5年前の3歳上といえば、別れたときに潤子さんは36歳です。女性は結婚に焦る年頃ですよね。1年以上付き合ってもプロポーズしてくれない本田さんにいらだちを募らせていたのかもしれません。一方の本田さんも転職の準備があり、すべてを同時並行には進められないという気持ちがありました。

「向こうの親と食事する機会もあり、彼女のお父さんからは『2人はそろそろ結婚しないのか』と聞かれました。『近いうちに転職をして引っ越します。そのときに改めてご挨拶に伺います』と僕は言ったのです。でも、彼女からは『どうして私ではなく、お父さんに結婚の話をしたの?』なんて叱られてしまいました。意味がわかりません」

うーん、確かに。本田さんと同じく男性の僕にも意味がわかりません。もっとロマンチックなプロポーズを期待していたのでしょうか。それとも、潤子さんの意志を確認しなかったのがいけなかったのでしょうか。結婚話を持ち出したのは潤子さんの父親なんですけどね……。

潤子さんと別れた本田さんは誰も付き合う気にならないまましばらく時間が経ちましたが、その後ようやく彼女ができました。商社で一般職をしている千里さん(仮名)です。しかし、潤子さんに比べると依存型の女性。そのせいもあってか本田さんは浮気をしてしまいました。

「以前にいろいろあった子を飲み会に呼んで、駅まで送っていく途中でチューしていたんです。すると、後ろから千里ちゃんに肩をつかまれて、『何をしているの!』と詰問されました。飲み会をすることは彼女に隠していたので、携帯を覗き見されていたとしか思えません。今思い出しても怖いですね~」

コスパが悪いから、最近合コンに行ってません

反省の色はあまり見られない本田さん。「結婚する前は自由に泳がせておいてほしい。結婚したら浮気はしない。不貞行為になるから」という弁護士らしい倫理観があります。千里さんからも結婚を迫られたら結婚したのに、と他人事のように振り返ります。いったい彼女のどんなところが好きだったのですか?

「うーん。どこでしょう。可憐でお嬢様な外見と、女の子らしい性格、ふんわりほんわかなしゃべり方、かな。僕の肩をつかんだときの彼女は別人でしたけどね!」

今までに200回以上は合コンに参加したという本田さんは、その後も出会いの場には不自由をしていません。最近は「面倒くさい」「コスパが悪い」という理由で合コンの誘いを断ったりしています。その強気すぎる姿勢が周囲にも伝わるのか、「あなたはもういい。後輩の弁護士を紹介して」などと言われるそうです。

「理想が高すぎると思われているみたいです。僕にとっての結婚は、自分の子の母親探しですから。例えば、身長が高い女性からは身長が高い子が産まれやすいでしょう。つまり、母親は子どものスペックのベースになるのです」

本田さん、はっきり言ってちょっと感じ悪いですよ。おそらく女性の前でも同じことを言っているのだと思いますが、結婚相手を「子どもの母親」「スペックのベース」などと表現するのは女性蔑視だと思われかねません。本心であっても、あえて言語化する必要はないと思います。

本気で好きな子の前ではうまく話せない、可愛い面も、、、

気さくで気遣いもできる男性なのに、なぜ女性に対してこれほど高圧的というか上から目線の発言をするのでしょうか。面と向かって問いかけると、本田さんは素直に明かしてくれました。

「僕の周りには、僕と同じぐらい高い条件を結婚相手に求める30代の独身女性の友だちが多いんです。お互いにあれこれ厳しいことを言い合っています。実際、『本田さんって、すごく感じ悪いね』と言われることがありますが、毒舌キャラとして許されていると思っています」

毒舌キャラ、確かに面白いですよね。でも、「口げんか」のプロとも言える弁護士の本田さんがやりすぎると、上述の「男の可愛げ」がなくなってしまいますよ。気を付けてください。

僕も本当に『いいな』と思える女性の前ではうまくしゃべることができません。先日、仕事がらみでキレイな子と出会いました。さっそく飲みに誘いましたよ。話が盛り上がるし、28歳だし、頭も回る。この子を嫁にしたい!と思ったんです。でも、そう思うと急に緊張してしまいます。いつもは何も考えずに書いているLINEの文面も長考してしまうんです。で、2度目のデートの誘いは3回連続で断られました。ショックで半日は立ち直れませんでしたね」

本田さん、そのエピソードはとっても純粋で可愛いですよ! もっと大事にしてください。自分の弱さや不器用さも認めることが、可愛い男性になる第一歩だと思います。

よく働き、よく遊び、交際範囲も広い本田さん。頭の回転も速くてエネルギッシュです。だからこそ、相手の女性には「この人は賢くて面白いけれど誠実さに欠けている気がする。付き合ってもすぐに浮気するのでは?」と思われかねません。

もう少しだけ気持ちを落ち着けて、謙虚さと可愛げを忘れずに、相手をちゃんと見つめることを心がけてはいかがでしょうか。本田さんが尊敬できる素敵な女性と再び出会える日は近いと思います。

あとがき(婚活女子・編集担当)

やんちゃなエピソードを惜しみなく聞かせてくれたサービス精神旺盛な本田さん。こちらが聞きたいと思っている点をいち早く察知する会話力の高さはさすが!でした。女性に対して厳しい意見も出ましたが、多くの女性に出会った結果、下心ありありで近寄ってくる女性を見抜く目が養われたのかもしれません。本田さんを落とすのはピュアでかわいい笑顔の彼女のような気がします。

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大宮 冬洋(おおみや とうよう)フリーライター

1976年埼玉県所沢市生まれ、東京都東村山市育ち。男三人兄弟の真ん中。一橋大学法学部を卒業後、ファーストリテイリング(ユニクロ)に入社して1年後に退社。編集プロダクションを経て、2002年よりフリーライターになる。
高校(武蔵境)・予備校(吉祥寺)・大学(国立)を中央線沿線で過ごし、独立後の通算8年間は中央線臭が最も濃いといわれる西荻窪で一人暮らし。新旧の個人商店が集まる町に居心地の良さを感じていた。今でも月に一度は西荻に「里帰り」している。
2012年、再婚を機に愛知県蒲郡市に移住。昭和感が濃厚な黄昏の町に親しみを覚えている。平日の半分ほどは東京・門前仲町に滞在し、東京原住民カルチャーを体験中。
「お見合いおじさん」としての悪戦苦闘の日々は、ヤフーニュース個人の連載「中年の星屑たち」で公開中。
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