会えない壁を乗り越え、心をつないだ1000通のメール
北海道札幌市内の中学校で体育教師を務める千晶さんは、50歳を前に定年後の人生を考えるようになったという。
- 子供たちはすでに成人し、それぞれに家庭を築いて幸せに暮らしています。ただ、自分のことを考えると、定年まで十数年。そろそろ、その後の人生を一緒に楽しめる相手を探しておきたい、とオーネットに入会しました(千晶さん)
ところが、「定年を迎えるまでは、現役でいたい」という千晶さんの思いは、お相手探しのハードルを高くすることに。
- それで、お相手の希望地域を“近県優先”から“全国”に広げてみたんです。そうしたら、すぐに秋田に住んでいた健一さんからの本紹介書が届いて。しかも、写真を見たら、純朴そうな好青年! 本当に、運が良かった(笑)(千晶さん)
早速、「お受け」の返事を出した千晶さんだったが、北海道と秋田県では会いに行くにも時間がかかりすぎる。そこで二人はケータイでやりとり。仕事や家族のことから日々の出来事や楽しかったことなどを伝え合い、交流を深めていった。
- お互いに忙しいから、文章は短いんですよ。でも、彼のメールからは、まじめで純朴そうな人柄が伝わってきて、和やかな気持ちになれたんです。それで、2カ月くらいたったころかな。彼のメールの着信履歴を数えたら、1000件を超えていて、グッときました(千晶さん)
- 僕も毎日、彼女とのメールが楽しくて、仕方がありませんでした。そのことを息子に話すと、彼女に会いに行くように勧めてくれたんです(健一さん)
待ちに待った初デートで生涯のパートナーと確信
2009年7月、千晶さんは札幌駅で健一さんが乗る電車の到着を待った。
- 会った瞬間から盛り上がり、その場で2時間も話し込みました(千晶さん)
- しかも彼女が、手づくりのお菓子に、自分で摘んだ四つ葉のクローバーのしおりまでプレゼントしてくれて。僕と会うことを、これほど楽しみに待っていてくれた。『結婚するなら、こんな女性がいいな』と思ったんです。そして、以前、彼女のメールに『一緒に歩くときは、手をつないで』と書いてあったことを思い出して。僕も、『会いたかった』という気持ちを込めて、彼女の手をギュッと握ったんです(健一さん)
すると、そんな健一さんの気持ちを察した千晶さんが、「学校を辞めて秋田に行こうかな」と切り出したという。
- そしたら、『ぜいたくはさせられないけど、体一つで来ればいい』と言ってくれて。学歴や職業にこだわらず、ありのままの私を受け入れてくれる。これほど、一緒にいてこんなに居心地のいい人はいないと確信しました(千晶さん)
こうして、初デートで互いの気持ちを確かめ合った二人は、早速、結婚の準備をスタート。結婚式のことはもちろん、結婚後の仕事や生活、家族のことなど、メールでのやりとりを続け、2010年6月にゴールイン! 二人の夢をかなえた。
- たとえ遠距離でも、仕事が忙しくて会えなくても、互いに理解し合える方法はあると思います。それには、自分の気持ちに正直に、何でも包み隠さず、相手に伝えることが大切。それが私たちの幸せな結婚の秘訣ですね(千晶さん)